KAZE通信
風土計画一級建築士事務所の事務所日記
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現場の記録-「イメージの共有」
Category Kデイサービスセンター
先日、今回現場を担当していただくN棟梁と現場監督IZさん、材木屋さん達と、当事務所が設計した「第二宅老所よりあい」を見学に。今回の建物にも、第二よりあいのように梁などが露わになった吹抜空間があり、同じく真壁造り。棟梁や現場監督から「今回の建物に似たものがあれば、ぜひ見たい」との要望があり、このような機会となりました。第二よりあいは宅老所、今回の建物はデイサービスと福祉的なくくりでいうと少し違いはありますが、木の空間でお年寄りの方に心地よくすごしてもらいたいという建て主さんの思い、建物のコンセプトは同じ。図面だけでは伝えきれない、目指している雰囲気を共有できたようでした。帰り際、棟梁から「ここに負けないいい建物にしましょう」という心強いお言葉が、嬉しいです。
今日は、当事務所でIZ現場監督と、プレカット図を見ながら、課題点の洗い出しをしました。14日着工予定ですので、来週は慌ただしく、また重要な打ち合わせがつづきます。 (tsuki)
「第二宅老所よりあい」 http://www.fuudo.com/works/works-iryou-2yoriai.html
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現場の記録-「地鎮祭」
Category Kデイサービスセンター
昨日、前日まで雨で心配していましたが、とても美しい青空の下、医療法人恵愛会デイサービスセンター新築工事の地鎮祭を執り行いました。いよいよ、現場が動きはじめます。
建築主の医療法人恵愛会さんからは、理事長さんをはじめ30名の方にご参加いただき、初めての高齢者認知症の方を対象にしたデイサービスへの意気込み、期待をあらためて感じます。こんなに多くの方に見届けられ、デイサービスセンター新築工事が、来春開所に向けスタートしました!!
これから現場は、基礎工事に平行して、材木の手配等を進めていきます。設計側は、実際に介護する職員の方に、使い方、使い勝手を再度確認をして、現場に反映していきます。あるときの打ち合わせで、職員の方が、「いろいろなシチュエーションを経験しているので、与えられた状況に対応しますから、介護側は大丈夫ですよ」とおしゃってくださいましたが、そのまま甘えるわけにはいきません。少しでも、利用される高齢者が心地よくよりすごせるよう、職員の方が効率よくより動けるよう、地域により溶け込むよう、恵愛会のみなさんと完成後の空間イメージを再度共有する作業に入ります。 (Tsuki)
建築主の医療法人恵愛会さんからは、理事長さんをはじめ30名の方にご参加いただき、初めての高齢者認知症の方を対象にしたデイサービスへの意気込み、期待をあらためて感じます。こんなに多くの方に見届けられ、デイサービスセンター新築工事が、来春開所に向けスタートしました!!
これから現場は、基礎工事に平行して、材木の手配等を進めていきます。設計側は、実際に介護する職員の方に、使い方、使い勝手を再度確認をして、現場に反映していきます。あるときの打ち合わせで、職員の方が、「いろいろなシチュエーションを経験しているので、与えられた状況に対応しますから、介護側は大丈夫ですよ」とおしゃってくださいましたが、そのまま甘えるわけにはいきません。少しでも、利用される高齢者が心地よくよりすごせるよう、職員の方が効率よくより動けるよう、地域により溶け込むよう、恵愛会のみなさんと完成後の空間イメージを再度共有する作業に入ります。 (Tsuki)
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「宅老所よりあい」の記録-老いを見つめて
Category Projectよりあいの森
福岡市の「宅老所よりあい」、新たな取り組みに向けてのレポートです。
「老いることは切なくもあり、楽しくもあります…
…この人間的な世界をありのままに感じられる社会をともに目指したいと願っています」
地行と長住に2つの拠点をもつよりあいは、別府の地に新たな拠点を構えようとしています。
その取り組みのひとつとして、3回連続の「老楽講座」を開講。上記コメントはチラシの一部です。
拠点づくりと言っても、目的は建物や受け入れの器をつくることだけではありません。
住み慣れた場所で自然に老いていくお年寄りを支えるためにできることは何なのか?まずはみんなで老いを見つめ、考えよう。
そこには、お金を払っていわゆる介護を「サービス」としてやり取りするような一般解ではない、ひとのつながりの中で老いを見守るよりあいの基本理念が貫かれています。
賛同者による話し合いも重ねられ、先日、第6回目が行われました。
集まった皆さんは、ご家族をよりあいと共に看取った方や、高齢者福祉の研究者、新聞記者、よりあいの介護スタッフ、年代も多種多様。 老楽講座①を振り返りつつ、いろんな意見が出されました。
・認知症から物語が始まる。ひとりひとりに老いの世界がある。
・社会構造が認知症をつくりだし、排除しているように思う。
・取り組みを続ける上で、ボランティアでは続けられない。
・(行政に利用されないためにも)市民意識を高くもつことが大事。 などなど…
老いた父や母、地域の知人、関わったお年寄り、ひとりひとり、過ごしてきた体験を通してもたれる思いや考えを持ち寄ってこうしてみんなで話し合うことから、よりあいの支援は始まっているのですね。
老いは、個人や家族というつながりを超えて、ひとをまたつないでくれるものかもしれないと感じました。
よりあいの取り組みは続きます。(sawa)
「老いることは切なくもあり、楽しくもあります…
…この人間的な世界をありのままに感じられる社会をともに目指したいと願っています」
地行と長住に2つの拠点をもつよりあいは、別府の地に新たな拠点を構えようとしています。
その取り組みのひとつとして、3回連続の「老楽講座」を開講。上記コメントはチラシの一部です。
拠点づくりと言っても、目的は建物や受け入れの器をつくることだけではありません。
住み慣れた場所で自然に老いていくお年寄りを支えるためにできることは何なのか?まずはみんなで老いを見つめ、考えよう。
そこには、お金を払っていわゆる介護を「サービス」としてやり取りするような一般解ではない、ひとのつながりの中で老いを見守るよりあいの基本理念が貫かれています。
賛同者による話し合いも重ねられ、先日、第6回目が行われました。
集まった皆さんは、ご家族をよりあいと共に看取った方や、高齢者福祉の研究者、新聞記者、よりあいの介護スタッフ、年代も多種多様。 老楽講座①を振り返りつつ、いろんな意見が出されました。
・認知症から物語が始まる。ひとりひとりに老いの世界がある。
・社会構造が認知症をつくりだし、排除しているように思う。
・取り組みを続ける上で、ボランティアでは続けられない。
・(行政に利用されないためにも)市民意識を高くもつことが大事。 などなど…
老いた父や母、地域の知人、関わったお年寄り、ひとりひとり、過ごしてきた体験を通してもたれる思いや考えを持ち寄ってこうしてみんなで話し合うことから、よりあいの支援は始まっているのですね。
老いは、個人や家族というつながりを超えて、ひとをまたつないでくれるものかもしれないと感じました。
よりあいの取り組みは続きます。(sawa)
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「高齢者グループホームの記録」-竣工!
Category ささえ手ホーム綾
高齢者グループホームが完成しました。いよいよ11月から開所となります。
名前も新しく「ささえ手ホーム綾」となりました。
「地域に根ざした愛されるグループホームになってほしい」、また「いろいろな人生を送ってきた人たちが縁あって一緒に生活し、これからの人生を綾なして日々心豊かに過ごしてほしい」という願いが込められた名前です。
建物は東西に長いかたちですが、朝から夕方まであちこちから太陽の光が入る明るい室内となりました。
どうしたら「家」らしくできるだろう?そもそも家らしさって何だろう?と考えながら設計を進めてきました。
間取りとしては、ゆるやかにつながる居間・食堂・台所を中心に、居室がその周りを囲むように配置しました。みんなの気配やごはんの匂いを感じながら、ひとりの時間⇔みんなで過ごす時間を心も体も行ったり来たり・・・そうして、他人と暮らしながらもひとりひとりがそのひとらしく安心して暮らせる家になればと思います。
さて設計ではワークショップ形式も取り入れ、あーだこーだと意見交換してきましたが、そんな内容が使い易さにつながっているでしょうか…設計者としてちょっぴり気を引き締める内容もちらほらです。(^ー^;)
また1階には土間と和室を設えました。ゆくゆくは子どもからお年寄りまで地域の方が集まったりして。予想を超えてこれからどう使われていくかも、楽しみですね☆
何もなかった空き地から始まり、半年をかけて、施工者、職人、専門業者、たくさんのひとの「思い」と「手」によってつくられてきたグループホーム。関わってくださった皆さん、本当にありがとうございます。
因みに入口の脇に植えているクロガネモチの木は、もともと敷地に生えていたものを移植しました。これからもこのグループホームの育ちを共に見守ってくれますように~建物は、できたときが始まりでもありますね。
またちょこちょこ寄せていただきたいと思います。(sawa)